りくりゅうペア婚約おめでとうございます。7年間で「なくてはならない存在」になった二人から、40代の婚活が学べること
フィギュアスケートペアの三浦璃来さんと木原龍一さんが、婚約を発表されました。
まずは、心からおめでとうございます。
2026年8月23日、お二人はそれぞれのSNSで報告されました。木原さんが氷上でプロポーズをしたときの写真も公開され、「うれしいことも大変なことも共にし、支え合ってきた」「なくてはならない存在になった」という趣旨の言葉が添えられていました。「ようやく皆様にご報告できて、心から嬉しく思います」「これからも二人らしく、一歩ずつ歩んでいきたい」とも綴られています。
ミラノオリンピックのペアで金メダル、2023年には世界選手権も制した、日本を代表するペアです。競技での姿はご存じの方も多いと思います。
ただ、今回の発表を読んで、私が結婚相談所のカウンセラーとして強く感じたことは、別のところにありました。それは「このお二人の関係の育ち方は、40代の婚活にとてもよく似ている」ということです。
ペア結成は2019年8月。恋愛から始まった関係ではない
三浦さんと木原さんがペアを組んだのは、2019年8月のことです。婚約発表までちょうど7年。
ここで大事なのは、お二人の関係が恋愛感情から始まったわけではないということです。ペアを組むというのは、同じ目標に向かって競技をするための、仕事上のパートナーシップです。ときめきや一目惚れが出発点ではありません。
最初にあったのは、「この人と一緒にやっていけるか」「同じ方向を向けるか」という、極めて現実的な判断だったはずです。
そして7年かけて、その関係が「なくてはならない存在」に変わった。
この順番を、よく覚えておいてください。好きになったから一緒にいたのではなく、一緒に積み重ねたから、なくてはならなくなった。
40代の婚活は、まさにこの順番で進む
20代の恋愛は、たいてい逆の順番です。まず好きになる。気持ちが盛り上がる。それから現実的なことを考える。
ところが40代の婚活は、そうはいきません。お見合いで初めてお会いした方に、その場で恋に落ちることは、ほとんどありません。
そして多くの方が、ここでつまずきます。
- ときめかなかったから、お断りしてしまう
- 「この感じで結婚まで進むイメージが湧かない」と感じる
- 昔の恋愛と比べて、物足りなく思えてしまう
お気持ちはよく分かります。私自身も40代ですから、20代の頃の感覚を覚えています。
ただ、40代の関係は、始まりの熱量ではなく、積み上げた時間の量で決まります。りくりゅうペアの7年が示しているのは、まさにそこです。初対面で完成している関係など、そもそも存在しません。
10歳差という現実的なテーマ
木原さんは34歳、三浦さんは24歳。10歳の年齢差があります。
40代の婚活でも、年の差はほぼ必ず話題になります。「10歳下は望みすぎでしょうか」「年上の方は考えていませんでした」。こうしたご相談は毎月のように受けます。
ここで申し上げたいのは、年の差そのものに正解はない、ということです。問題になるのは年齢の数字ではなく、その差によって生まれる「見ている景色の違い」を、二人で埋めていけるかどうかです。
体力の差、キャリアの段階の違い、家族や子どもについての考え方、親の介護が視野に入る時期のずれ。10歳離れていれば、これらは必ずずれます。
ずれること自体は問題ではありません。ずれを、話し合える関係かどうか。それだけが問題です。7年間、勝ちたい試合も、うまくいかない時期も一緒に越えてきた二人には、それを話し合う力が育っていたのだと思います。
実際、結婚相談所でお相手の年齢幅を1歳広げるだけで、お見合いの申込みが受けられる人数は大きく変わります。「5歳下まで」と決めていた方が「8歳下まで」に広げたところ、それまで会えなかった層とご縁がつながった。そういうことは珍しくありません。年齢の条件は、最初に決めたまま固定しておく必要はないものです。
「なくてはならない存在」は、どうやって生まれるのか
恋愛心理学には、関係へのコミットメントを説明する投資モデルという考え方があります。人がその関係を続けたいと思うかどうかは、満足度だけで決まるのではなく、「これまでどれだけ注ぎ込んできたか」も大きく関わる、という理論です。
ここでいう投資とは、お金ではありません。一緒に過ごした時間、支え合った経験、乗り越えた困難、共有した記憶。そうしたものすべてです。
もうひとつ、自己拡張理論という考え方もあります。人は、その相手といることで自分の世界が広がっていくと感じるとき、その関係に強く惹かれる、というものです。
お二人の場合、これは競技そのものでした。ひとりでは絶対に立てなかった場所に、二人だから立てた。世界選手権も、オリンピックの表彰台も、相手がいなければ存在しなかった景色です。
これ以上に強い「自己拡張」はありません。だからこそ、なくてはならない存在という言葉が出てくるのだと思います。
40代の婚活に置き換えると、できることは3つ
では、私たちの婚活ではどうすればいいのか。3つあります。
ひとつめは、初回で判断しないこと。お見合い1回で分かるのは、「話していて苦痛ではないか」だけです。それ以上は分かりません。減点方式でお断りを続けると、7年どころか3回目の機会も生まれません。
ふたつめは、共同作業を作ること。お互いを観察し合う食事だけでなく、一緒に何かをする時間を持つことです。展示を見る、料理をする、少し遠くまで出かける。同じ方向を向いている時間が、投資として積み上がっていきます。
みっつめは、ずれたときに話し合えるかを見ること。意見が違ったとき、相手がどう反応するか。ここに、その人と5年後10年後を過ごせるかどうかの答えがあります。趣味や年収より、はるかに重要です。
たとえば、行きたいお店が分かれたとき。予定が合わなかったとき。相手の反応が「じゃあどうしようか」なのか、「それでいいよ」で終わるのか、不機嫌になるのか。小さな場面ほど、その人の姿勢がそのまま出ます。
時間をかけることと、時間を無駄にすることは違う
ここまで「積み上げる時間が大切だ」と書いてきました。ただ、40代の婚活には、はっきりした制約もあります。7年をかけられるとは限らない、ということです。
だからこそ、積み上げる相手を早く見極めることが必要になります。合わない方と1年を過ごすことと、合う方と1年を過ごすことは、まったく意味が違います。
Aira Marie では、男女2名のカウンセラーがこの見極めを一緒に行います。女性カウンセラーが気持ちの整理を、男性カウンセラーが「相手側にはどう見えているか」を担当します。さらに、お見合いの申込みから交際までの数値を追って、どこでつまずいているのかを事実として特定します。
感覚ではなく、根拠を持って「この方となら積み上げる価値がある」と判断できる。そのための伴走です。
おわりに
りくりゅうペアのお二人が、7年かけて到達した関係。それは、才能でも運でもなく、同じ方向を向いて過ごした時間の結果です。
40代の婚活も、同じです。今日お会いした方が運命の相手に見えなくても、それは失敗ではありません。関係は、これから育てるものだからです。
なくてはならない存在は、
出会った瞬間に決まるのではなく、
一緒に過ごした時間の中で生まれます。
改めて、三浦璃来さん、木原龍一さん、ご婚約おめでとうございます。お二人のこれからに、心よりお祝いを申し上げます。